ノウハウ

エニアグラムとは?診断のメリットや注意点、タイプ別の特徴を解説

更新日:2024/03/31

エニアグラムは、人間の本質は9つに分類されるとする性格診断ツールです。自己分析や人間関係の改善効果が見込まれるため、ビジネスやカウンセリング、教育などさまざまな分野で取り入れられています。

この記事ではエニアグラムの概要や診断するメリット、タイプ別の特徴などを解説しています。ビジネスでの活用法や注意点についても紹介していますので、エニアグラムへの理解を深めて、職場や普段の生活に役立ててみましょう。

目次
  • エニアグラムとは
    • エニアグラムの目的
  • エニアグラム性格診断の受け方
  • エニアグラム診断のメリット
    • 自己理解が深まる
    • より良い人間関係を構築できるようになる
  • エニアグラムがビジネスで活用される場面
    • 適職を判断できる
    • 適正な人事ができるようになる
    • 社員のモチベーションアップが期待できる
  • エニアグラムの性格タイプ
    • タイプ1:改革する人
    • タイプ2:人を助ける人
    • タイプ3:達成する人
    • タイプ4:個性的な人
    • タイプ5:調べる人
    • タイプ6:忠実な人
    • タイプ7:熱中する人
    • タイプ8:挑戦する人
    • タイプ9:平和をもたらす人
  • エニアグラム性格診断の分析方法
    • センターを確認する
      • 本能センター
      • 感情センター
      • 思考センター
    • 統合と分裂の方向を確認する
      • 統合の方向
      • 分裂の方向
  • エニアグラム導入の際の注意点
    • 盲信しない
    • 決めつけないようにする
  • エニアグラムはさまざまなメリットが期待できるツール
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エニアグラムとは

エニアグラムは性格類型論の一種で、人の思考や行動パターンを診断して、幾何学模様にあてはめて9つのタイプに分類するもの。分類されたタイプについて分析し、より人間的な成長ができる方向性などにも触れているのが特徴です。

エニアグラムはギリシャ語で「9の図」という意味があり、9つの点を持つ円と、点と点を結んだ9つの線からなる幾何学図形のことです。一般的には、この図形を哲学や心理学、人間学の分野で性格診断に応用したものを「エニアグラム」と呼んでいます。

エニアグラムには2,000年以上の歴史があると言われており、正確にはエニアグラム性格論と言い、日本語では「九芒星性格論」と訳されます。近年ではビジネスシーンにおいても積極的に活用されるようになってきました。

参考:日本エニアグラム学会「エニアグラムについて」

エニアグラムの目的

エニアグラムの目的は、自分や周囲の人への理解を深めることです。自分のタイプを知ることで、自分とは何か、自分の得意不得意、なぜこのような行動をとってしまうのかがわかるようになります。それにより自己成長や自己改革に大きく役立ちます。

エニアグラムを知ることで自分とは異なる他者についても理解を深めることが可能です。自己や他者への理解を深めることで、ビジネスや仕事の場での活躍の幅を広げたり、身の回り人とのスムーズなコミュニケーションにつなげられます。

エニアグラムはただの性格診断のツールとしてではなく、より良い人間関係を実現するための実践ツールとしても使えます。

エニアグラム性格診断の受け方

エニアグラム性格診断は、日本エニアグラム学会やエニアグラム研究所などが提供しており、ウェブ上で受けられます。日本エニアグラム学会をはじめとしたほとんどのサイトでは、90問の質問に答えるだけで、自分のタイプについて無料で知れます。

タイプごとの特徴、世界観、動機、行動スタイル、コミュニケーションの仕方、などさまざまな方面から性格を把握することが可能です。エニアグラム性格診断には有料のものもあり、有料版では各社員の結果を統合し、組織マネジメントやチーム作りに役立てられるものなどもあります。

参考:日本エニアグラム学会「90問回答式チェック」

エニアグラム診断のメリット

エニアグラムの診断結果から、自分で気づかなかった強みや弱みが把握でき、他人の短所や長所を知ることもできます。ここではエニアグラム診断を受ける具体的なメリットについて紹介します。

自己理解が深まる

自分のタイプを知ることで、自己理解が深まり、今まで以上に自己を受容できるようになります。

自分のことはわかっているようでも、本人が認識できているのはごく一部に過ぎません。エニアグラムの結果を通して、自分とは何か、なぜそのような思考をしたり、行動を取るのかについて理解を深めるられます。また何が得意で、何が苦手かを把握することもでき、どのようなことに向いているのかもわかります。

エニアグラムでは9つのタイプごとの適性や強み弱みのほか、課題や問題点についても知ることが可能です。他人から指摘ではなく客観的な診断結果であれば、冷静に自分を振り返ることもできるため、弱みや課題の改善につながりやすくなります。

より良い人間関係を構築できるようになる

自分の性格を理解できると、人とのコミュニケーションを今までよりも円滑にできるようになり、職場や家庭などでの人間関係の改善に役立ちます。

エニアグラムによって自己理解や自己受容が進むと、自己を成長させるられます。それにより他者に対して寛容な気持ちで接することができるようになるでしょう。また、それぞれの性格タイプを知ることで、多様性を持つ他者への理解や受容も深まり、人間関係の向上に役立ちます。

性格だけでなく、自分のタイプが他者とどのようなコミュニケーションを取る傾向があるかもわかります。相性の良し悪しを判断することもできるので、相手に応じた距離の取り方がわかるなど、実践的に役立ち、より良い人間関係を構築していくことが可能です。

エニアグラムがビジネスで活用される場面

エニアグラムを使うと自分や他者への理解が深まり、自己成長できるとともに、組織全体の円滑で豊かな人間関係構築にも効果があります。ビジネスでは自身の適職の判断や、適正な人事の実現、社員のモチベーションアップなどでの活用が行われています。

適職を判断できる

エニアグラムではタイプごとの物事に対する姿勢や行動パターン、思考パターンなどが明らかになります。たとえば、目標を達成することを重視するタイプ3は、リーダー的な立場に向いています。タイプ6は責任感が強く協力的なプレイヤータイプなど、特性がわかり適職を判断するのに効果的です。

採用する側であれば、職場に不足していて、今後欲しいタイプの候補者を選べるので、効率的に採用することが可能です。

また、各タイプごとに向いている職業などを解説しており、どの職業に就こうか迷っている場合には、参考にできます。適性のある職業を選ぶと、少ないストレスで仕事ができ、成果を上げやすくなる可能性があります。

適正な人事ができるようになる

エニアグラムを導入すると社員の特性が明らかになるため、適材適所に配置できるようになります。リーダーの資質があるか、研究者に向いているのか、エニアグラムの結果を判断材料にすることで不適切な配置を最小限に抑えることが可能です。

結果をもとに部下の仕事を見返し、「この業務には時間がかかっていた」「このときの発想力は凄かった」など、改めて持っている能力や適性を把握できるようになります。今の組織に合うタイプ・足りないタイプを分析し、適切な人員配置をすることで、より良い組織づくりを実現することが期待できます。

社員のモチベーションアップが期待できる

エニアグラムを行うことで社員の自己分析やリーダーシップを見つめ直すきっかけになります。本人も上司も気づかなかった特性や問題点が見え、自己成長やモチベーションに良い影響が期待できます。

自分の得意なことがわかると、やる気が出てモチベーションアップにつながります。それまで関わってこなかった分野にも興味が広がり、成果をあげられれば、大きな自信につながるでしょう。自信を持つことでネガティブな反応が減少し、職場の雰囲気も良いものになっていくと期待できます。

エニアグラムの性格タイプ

エニアグラムでは、人間は本質的には9種類に分類されると考えられています。年齢や性別、民族を問わず共通した性格として分類される、9つのタイプを順に紹介していきます。

タイプ1:改革する人

タイプ1は、自分の理想に向かって努力する人です。正直で公平さを持って人と接しようと努力し、地に足をつけて良い人生を歩むタイプです。まじめでしっかりしているので人から頼りにされやすく、高い基準を持ち、正しく間違いのないことをしたいと考えます。

完璧であることを求めるため、成果が出ないときには憤慨したり、自分を責めたりすることがあり、常に時間があっても足りないという焦燥感にかられています。

完全を求めるあまり他人に対しても期待し、叶わないときは憤りを感じやすいのが特徴です。また、無秩序な状態や理不尽なことにも強い怒りを感じます。怒りは表には表れないため、周囲からは冷静沈着な人に見られるでしょう。

参考:エニアグラム・タイプ1:改革する人の特徴とは?強みや弱み、適職を紹介

タイプ2:人を助ける人

情愛深く、人の助けになることに最も満足感を覚えるタイプです。親切で思いやりがあり、困った人には手を差し伸べずにはいられません。

ただし、自分の親切が必要ないとわかると落ち込んだり、感謝されないことに怒りを覚えます。また、自分は愛を授ける人で、受け取らなくていいと思い自己犠牲的になる傾向があります。

人間関係を最も重視するため、コミュニケーションがうまくいき、心が通じ合うことを大切にするタイプです。思いやりがあり人を励まし支えることが上手で、職場の雰囲気を良くしたり、部下を褒めて伸ばすのが得意です。

ただし、戦略的に考えたりするのが苦手で、相手の領域に手を出し過ぎることもあります。

参考:エニアグラム・タイプ2:人を助ける人の特徴とは?強みや弱み、適職を紹介

タイプ3:達成する人

タイプ3は、何事にも目標や目的を持って行動する人です。適応力があり、効率的に目標を達成します。成功することに重きを置き、成果を出して称賛されたいと期待しています。

その一方で、成功のためにあらゆることを犠牲にしたり、失敗せぬよう成功が見込めないことは避ける傾向があるのが問題点です。仕事ではリーダーに向いていますが、成果を出せない社員を見捨てたり、道具のような扱いをすることもあります。

成功とは関係のない自分の時間を確保したり、休息や他者とのコミュニケーションの時間を取るようにすると、人間的な成長ができます。

参考:エニアグラム・タイプ3:達成する人の特徴とは?強みや弱み、適職を紹介

タイプ4:個性的な人

タイプ4は、平凡を嫌い、感動やユニークなもの、創造物を重視し、特別でありたいと思う人です。感受性が強く、他者の個性や人の心の機微に敏感です。

自分に対して正直で、自己を探求し、集団よりも個人を尊重します。自分が特別な人間であるという自負があり、自分の感性や能力を過信して現実を無視し、個人主義に走ることがある点が課題と言えるでしょう。

このタイプは、好き嫌いがはっきりしていて、自分の仕事であっても気に入らないと投げ出してしまうことがあります。興味や関心があることに熱中し、突き詰める性格なので、仕事では専門性の高い分野で力を発揮できるでしょう。

ただし、自分は特別だと思うあまり、他人から理解されていないと感じ不満を持ったり、嫉妬や羨望の感情を持つこともあります。

参考:エニアグラム・タイプ4:個性的な人の特徴とは?強みや弱み、適職を紹介

タイプ5:調べる人

タイプ5は、分析力や洞察力にたけ、常に賢明であろうとすることを心がける人です。何かを始めるときには情報を集め慎重に行動に移します。

行動に移す際には、思考と情報収集が最も重要であると考えています。豊富な知識を持っていますが、その知識を分け与えたり、自分の考えを積極的に表現することはなく、傍観者でいることが多いタイプです。

得意なことは、独創的な着想で価値を生み出したり、客観的な判断をすることです。一方で、興味のないことには気が回らず、他人との情報共有やコミュニケーションは苦手な傾向があります。

自分が価値のない人間かもしれない不安を持っているため、ありのままの自分でいられる友人を見つけたり、他者との友好的な接し方を学ぶと人間的な成長ができます。

参考:エニアグラム・タイプ5:調べる人の特徴とは?強みや弱み、適職を紹介

タイプ6:忠実な人

タイプ6は、周囲と仲の良い関係を保ちたいという気持ちが強い人です。安全安定を求め、まじめで誠実なことを重視しています。物事に対して忠実・誠実であり、協調性もありますが、納得のいかないことには果敢にチャレンジする面も持ち合わせています。

さらに、責任感が強く一生懸命に働き、感情表現も豊かです。権力に従順で命じられていることを忠実に実行する反面、不信感を抱くこともあります。

物事を自分一人で決定したり行動することが苦手で、結論を先延ばしにする傾向があります。間違いを恐れる気持ちから、規律や規範を重要視してしまうことも課題の一つです。

参考:エニアグラム・タイプ6:忠実な人の特徴とは?強みや弱み、適職を紹介

タイプ7:熱中する人

タイプ7は、楽観主義的で何ごとにも楽しみを見出し、人生を楽しく送ることを重視します。聡明さや快活さ、ざっくばらんといった特徴を持ち、好奇心が強く、創造性にも富んでいます。

いろいろなことにチャレンジするのが得意で、未来に向けて計画を立てたり、夢を追いかける傾向があるのが特徴です。逆境の中でも明るく振舞える一方で、落ち着きに欠ける面もあります。

人生は楽しいものと信じ、苦しいことや悲しいことを避ける傾向があることが課題です。さまざまなことに興味を持つあまり、何をすべきかわからなくなることもあるでしょう。

そのようなときには自分と向き合う時間を作ったり、長期的な計画を立て落ち着いて臨むようにすると問題に対処できます。

参考:エニアグラム・タイプ7:熱中する人の特徴とは?強みや弱み、適職を紹介

タイプ8:挑戦する人

タイプ8は、自己主張が非常に強く、自信に満ちあふれているタイプです。他人に頼らず自分の力を信じて、物事を推し進める力を持っています。自分が正しいと思うことのために勇気とエネルギーを使って全力で行動します。

人を動かしたり、周囲に影響を与えることを重視し、頼ってくる人を助けたいと思うのも特徴です。一方で、対立する人を排除したり、攻撃的な態度でやり込めるワンマンさが見られることがあります。

自分の強さを誇示し、弱さを隠そうとする傾向があるため、心を開ける友人や家族との交流など、対等な交流を持つようにすると良いでしょう。そのような心をリセットする時間を取ることによって、人間的な成長が見込めます。

参考:エニアグラム・タイプ8:挑戦する人の特徴とは?強みや弱み、適職を紹介

タイプ9:平和をもたらす人

タイプ9は、葛藤や緊張を避ける平和主義者です。気楽でひかえめ、安定性があり、穏やかな気性を持っている人です。いさかいや葛藤、不安は、解消したり避けたりして、平和で円満な日常が続くことを重視しています。

その一方で、事が起きれば想像力やビジョンに基づき、創造的に大きな力を発揮しますが、安定した状態を好むため、自発的に何かを立ち上げることには向いていません。

自分の内面や周囲の環境が乱れることを嫌うため、自分の意見や願望を表すことより、平和を保つことを優先します。そのため、意思表示が苦手で、優柔不断と見られがちなのが弱みです。

自身の内面に目を向けて隠された欲求を見つけるようにすると良いでしょう。

参考:エニアグラム・タイプ9:平和をもたらす人の特徴とは?強みや弱み、適職を紹介

エニアグラム性格診断の分析方法

エニアグラム性格診断の分析法には、主に「エネルギーセンターの確認」と「統合と分裂の方向の確認」の2つの方法があります。

センターを確認する

エニアグラムでは、人は本能/感情/思考の3つのエネルギーを持っているとされ、9つのタイプはこの3つのエネルギーセンター(本能センター・感情センター・思考センター)のどれかに分類されます。

本能センター

本能センターには、タイプ1、タイプ8、タイプ9が該当します。本能センターは、物事を直感や身体的感覚で判断する傾向があり、好き嫌いがはっきりしていて頑固な面があります。
論理的思考による結論が出ていても最終的には本能的な感覚や実感を重視するのが特徴です。

過去や未来よりも現在の感覚を大切にするため、現在感じている幸せを最大限に楽しめます。不安な環境にあると緊張や焦りに惑わされ、心の中に「怒り」の感情を抱えていることが多いとされ、怒りの開放が課題となります。

感情センター

感情センターには、タイプ2、タイプ3、タイプ4が該当します。たいへん感覚的で、自分がどう見られたいかを重視するタイプです。自己のアイデンティティが過去の体験をもとに作られており、タイプごとに重視する体験は異なるとされています。

  • タイプ2:他人に何をしたか
  • タイプ3:自分が何を達成したか
  • タイプ4:自分らしさを感じられる対象は何か

人の感覚は変化しやすいため、自己のイメージが不安定になりやすい傾向があります。感情センターにとって問題になりやすい感情は「恥」です。自分のイメージにこだわりがあり、そのイメージと現実に乖離があると羞恥心や罪悪感を覚えやすくなります。

思考センター

思考センターには、タイプ5、タイプ6、タイプ7が該当します。情報収集や観察力に優れており、予測や分析をもとに計画を立てるなど、物事を解明することで安心感を得たい傾向があります。思考偏重な人も多く、たくさんのアイデアを生み出せる反面、取捨選択が困難になりがちで、意思決定力が課題です。

思考センターの人は「不安」の感情に支配されやすく、不安を解消するためにさまざまな計画を立て安心感を得ようとします。未来に意識が向いていて、物事を考えすぎるあまり振り回される結果になり、正常な判断ができなくなるリスクがあります。

統合と分裂の方向を確認する

もう一つは、統合と分裂の方向を確認するという分析方法です。人は、状況や感情の良し悪しによって本来のタイプとは別のタイプの性格が出てくるとされています。エニアグラムの幾何学図形には各タイプの原点から2本の直線が出ており、線の進行方向をつかむことで「統合の方向」か「分裂の方向」かがわかります。

統合の方向

現在の自分の状況が良かったり、心が安定していて人間的な成長を遂げられると「統合の方向」に進みます。リラックスして開放的な精神状態にあるときの心的傾向を表します。

統合は、自分のタイプをベースにしながら他のタイプの良い所を吸収し、人間として完成されていく方向です。各タイプの問題点を理解、克服し、とらわれている思考から解放されると、統合の方向にあるタイプの良い点を獲得できるようになります。

その結果、より充実した人生を歩めたり、自己実現に向かうことが可能になるでしょう。

<統合の方向>

  • 1→7→5→8→2→4→1
  • 9→3→6→9

分裂の方向

悪い事柄が起きてネガティブになったり、ストレスフルな状態だと「分裂の方向」に進みます。これは精神に負荷がかかっているときの心的傾向を表します。分裂の方向に進んだ先のタイプが持つ、ネガティブな特徴が自然に思考や行動に現れるため、タイプごとに予測が可能です。

不安やストレスにさらされたとき自分がどのような考えや振る舞いをしやすいのか把握しておくと、意識して悪い思考や行動をやめることもできるようになるでしょう。

<分裂の方向>

  • 1→4→2→8→5→7→1
  • 9→6→3→9

エニアグラム導入の際の注意点

エニアグラムを導入する際は、以下の点について注意が必要です。

盲信しない

ほかの性格診断ツールと同様に、エニアグラムの診断結果は確実ではありません。自分や他者の診断結果について盲信しないように注意しましょう。

おおよその性格の傾向をつかみ、適職や人事を判断する際の材料の一つとする程度にとどめておくのが賢明です。結果を意識しながらも、最終的には自分の目で見て決断することが重要です。

決めつけないようにする

エニアグラムの診断結果から自分や他人を決めつけないようにすることも大切です。診断結果からその人の特徴を決めつけると偏見になる恐れがあります。

人の性格や特徴は、環境や経験他、さまざまな要素で変わるものです。診断結果からラベリングしてしまうと個別性に目が向きにくくなるデメリットがあります。診断結果は参考程度にとどめ、実際の印象を重視して人間関係を築くことが重要です。

エニアグラムはさまざまなメリットが期待できるツール

エニアグラムは、自己や他者への理解を深め、人間関係の改善にも役立てられるツールです。タイプごとの強みや弱み、得意不得意がわかるため、自分に合った職業の判断にも活用できます。対人関係で取りがちな自分の思考や行動パターンが把握できるので、良い方向に進むための対策を取ることも可能です。

ビジネスにおいては、職場で導入することにより、適正な人事や社員のモチベーションアップ効果が期待できます。ストレスフルな状況でネガティブになっても、エニアグラムのタイプや分析結果を把握しておくと、冷静に対処できるでしょう。エニアグラムを上手に活用して、人間的な成長や自己実現を目指していきましょう。