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法務で優秀な人を採用するコツは?応募者の傾向を知り求めるスキルを整理

栗田 謙人
更新日:2023/09/05

法務は、法律の規定に沿った企業経営を行うために、企業にとって重要な役割を担います。この重要な役割の採用をまかされている採用担当者の方は「どのような人を採用するべきか?」「採用するための準備はどんなことが必要か?」など気になる点が多いのではないでしょうか。

今回は、優秀な法務担当者をスムーズに採用するための準備やコツについて解説します。最後まで読んで、記事で解説しているコツを活かした採用活動をしてみてください。

目次
  • 選考基準を決め自社の魅力を整理する
    • 採用ターゲットを定義する
    • 自社・自組織の魅力を整理する
    • 求人票を書く
    • 求人を開始する
  • 職務経歴から見る法務応募者の傾向は?
    • 企業内の法務経験者の応募者
    • パラリーガル経験のみの応募者
    • 小さい会社の総務で法務業務も担当してきた人
  • 法務の採用の時期とポイント
    • 中途採用の場合
    • 弁護士をスカウトする場合
    • 法科大学院(ロースクール)修了生を採用する場合
  • 採用面接で確認するポイントは?
    • 所有する資格を確認する
      • 士業資格
      • 個人情報保護士
      • ビジネスコンプライアンス検定
      • ビジネス実務法務検定
    • 実務経験を尋ねる
    • 求めるスキルがあるか
    • 人柄やコミュニケーション能力
  • 採用したい人・向いている人の特徴
    • 法律知識や法律に対する興味・関心がある
    • コミュニケーション能力が高い
    • リスクマネジメント能力が高い
    • 交渉力が高い
    • 知的好奇心や向上心がある
    • 他の管理部門の知識・スキル
  • 法務担当者を理解して、採用成功へ

選考基準を決め自社の魅力を整理する

まずは採用を開始するための準備について解説します。

いきなり採用活動を開始してもなかなかうまくいきません。自社でどのような人物を求めているか、法務担当者を採用するにあたって訴求できる自社の魅力は何かなど、先に考えてから採用活動を開始するようにしてください。

採用ターゲットを定義する

採用活動を開始する際に、最も重要になるのがターゲットです。どのような人物を自社では求めているのか、その人物の特徴や性格、経歴などをイメージするようにしてください。これを、マーケティング用語では「ペルソナ」と言います。

ペルソナは、仮想の人物をイメージし、その人物の性格や年齢、出身地、思考、趣味、価値観、生活リズムなど、あらゆる側面でターゲットとなる人材をつくります。

その結果、ペルソナで決めた人材が求める転職条件や魅力を感じる訴求ポイントを見出すことができます。また、ペルソナで決めた人材が、自社の価値観や社風にマッチするかを判断できるため、選考前にミスマッチを防げます。

自社が求める人物像を決め、イメージしながらペルソナを作るのがおすすめです。

自社・自組織の魅力を整理する

ペルソナを決めた後は、ペルソナに刺さる自社の魅力を考えてみてください。

求職者によって、転職先に求める条件は異なります。「キャリアアップのために、マネージャーなど責任あるポジションにつきたい」「今の給与に不満だから、もっと給与が高いところに転職したい」「人間関係を改善したい」など、求職者によって転職理由は異なります。

事前に考えたペルソナが、どのような想いで転職活動をしているか考えてみると、自然と求職者に刺さる自社の魅力を見つけられます。事前に作成したペルソナをイメージしながら、自社の魅力ポイントを整理してみてください。

最近では、働き方が魅力ポイントになることが多いです。「フルリモート可能」や「フレックス勤務導入」など、時代に合わせた働き方ができる体制は魅力ポイントになるのでおすすめです。

求人票を書く

自社の魅力を整理できたならば、その魅力を求人票に記載しましょう。

求人票を書く際は、自社の魅力やなぜこのポジションを求めているのかなど、企業の想いが伝わるようにしましょう。具体的には、採用背景として「会社規模拡大のため」だけではなく「新しい仲間とともに会社を大きくしていきたいという目標がある」など、企業の将来性やビジョンがしっかり伝わるような記載をおすすめします。

また、他社の求人票と比較した際、差別化できるような自社独自の魅力を必ず書くようにしてください。事前に考えた魅力ポイントは、いくつ記載しても問題ありません。魅力が多ければ多いほど、求職者はその企業に惹かれます。

積極的に自社の魅力をアピールして、求職者が働くイメージを持てる魅力ある求人票の作成を心がけてください。

求人を開始する

求人票の準備ができたならば、いよいよ求人の公開です。

求人の公開には、いくつかのパターンがあります。自社のホームページに掲載するパターンや媒体などの採用掲示板に掲載するパターン、そのほかにはスカウトを利用した採用パターンがあります。

すべてのパターンを駆使することで、応募を獲得しやすい手法を見つけることができますが、予算や工数的に厳しいという場合は、自社のホームページに掲載してみるのがおすすめです。

その後、成果が出てきたらスカウトの採用を行う流れがおすすめです。スカウトは、企業から求職者に自社の求人を伝えられます。また、事前に決めていたペルソナに合致した求職者にスカウトを直接送れるため、ミスマッチを防ぐこともできるので、効率よく採用活動を進めることができます。

職務経歴から見る法務応募者の傾向は?

書類選考の際、気になる求職者の経歴の見方を解説します。

採用の際、職務経歴の確認は採用担当者にとって必須の業務です。職務経歴の見方を誤ると、求める人材とミスマッチの求職者が書類選考を通過してしまうため、注意してください。

企業内の法務経験者の応募者

法務の業務は、専門的な知識や実務経験がかなり重要になるため、経験年数はしっかり確認するようにしてください。特に企業内での法務経験者からの応募は、年数によって業務経験や実績が異なるので注意が必要です。

法務への転職を希望している求職者の中には、1社から2社程度の経験があり、実務経験としては3年程度ある若手が多く存在します。しかし、これらの層はまだまだ実務経験が浅いので、即戦力にならない可能性があります。

30代の層になると実務経験が豊富な求職者が多いので、即戦力になる反面企業の採用競争率が高く、なかなか採用できない可能性があります。

しかし、30代でも3年未満の経験しかない求職者も存在するので、実務経験がどのくらいあるかは必ず確認するようにしてください。

パラリーガル経験のみの応募者

パラリーガルとは、弁護士の指示・監督のもとで法律に関する事務を行い、弁護士の業務をサポートする専門アシスタントのことを言います。「専門的な知識とスキルを持った法律事務職員」と考えるとわかりやすく、企業内法務とは経験が異なります。

パラリーガル経験者には、司法試験の受験をしながら弁護士事務所で働く、企業法務未経験者が多いです。そのため、司法試験を断念したタイミングで、企業法務への方向転換を考えた人や、弁護士事務所のアシスタント業務以上の経験を積みたいと考える求職者が多いです。

企業内法務に比べると、若干年齢層が高くなる可能性もあり、求職者の実務経験や知識を職務経歴書でしっかりと確認することが重要です。

小さい会社の総務で法務業務も担当してきた人

中小企業での職務経験がある人は、さらに大きな仕事や責任ある業務を任されたいという高い志の求職者が多いです。

中小企業は、各部署少数精鋭で業務を行っている場合が多く、実務経験が豊富な求職者が多いです。ただし、専門的に行うというよりは、あらゆる業務を幅広く行うため、広く浅い知識を持った求職者が多い傾向があります。

幅広い知識を持つ求職者は、チームの補充要員として十分に活躍をしてくれる人材なので、職務経歴書の内容以外でも、面接等で実務経験を聞いてみるといいでしょう。

法務の採用の時期とポイント

法務を採用する際は、採用時期やポイントを理解することが大切です。

法務への転職を希望する求職者が、転職を意識するタイミングや採用する際に必須となるポイントなど、コツはたくさんあります。

中途採用の場合

中途採用で法務担当者の採用を考えている場合、6月から9月の時期に狙いましょう。

法務業務経験者を採用する際は、法務業務の繁忙期を外して考えることが大切です。 法務の業務は多岐にわたりますが、ルーティーン業務が実は多いため、繁忙期がわかりやすいです。

日本企業では、3月決算の企業が多いため、株主総会・登記手続き・登記事項チェックといった業務を4月から6月にかけて行います。その準備期間として1月から3月は忙しく、 この時期に求人を掲載しても、人材を集めることが難しいと考えておきましょう。

そのため、これらの繁忙期をずらした7月から12月を採用期間として戦略を立てるのがおすすめです。6月頃から準備を始め、9月までには面接が完了しているイメージを持っておくと、10月以降の採用がスムーズになるでしょう。

弁護士をスカウトする場合

法務事務所に在籍する弁護士をスカウトして採用を考えている場合は、時期を考慮する必要はありません。

弁護士は、企業内法務のような決算時期や株主総会など、繁忙期がきまっていません。クライアントや事務所の都合によって、業務の繁忙期や忙しさが変わるため、ターゲットによって転職活動を行う時期はバラバラです。そのため1年を通して募集を行うことで、優秀な人材が転職を意識した際に、すぐに自社に呼び込むことができます。

一定の時期のみ採用を行っていると、優秀な人材を逃してしまう可能性があります。

求人は定期的に更新をしながら、法務事務所に所属している弁護士へのスカウトや募集を実施してください。

法科大学院(ロースクール)修了生を採用する場合

法務担当者の採用には、法科大学院の修了生採用もおすすめです。

法務経験者の採用は、人材不足の影響で年々難しくなっています。そのため、法律に関する勉強をしてきた知識ある人材の採用に注力しようと考える企業が増え、法科大学院の修了生を採用するパターンが増えています。

法科大学院修了生を採用する際は、9月から11月が狙い目と言われています。これは司法試験のスケジュールに合わせた採用になります。5月に司法試験が行われ、結果が出るのが9月上旬になるため、その合否で受験生たちは今後の進路を決めていきます。そのため、方向性を決めだす9月から11月時期を狙って採用活動を行うことで、就職活動を行う修了生の動きと合致し、優秀な人材を獲得しやすくなります。

採用面接で確認するポイントは?

採用面接では、書類や経歴ではわからない人物面をチェックするようにしてください。

具体的には人柄や、性格、価値観、さらに求職者が目指すキャリアビジョンについてです。これらを面接で確認することで、自社にマッチする人材か判断する材料になるため、しっかりと確認するようにしてください。

所有する資格を確認する

法務担当者として、求職者を採用すべきかを判断する際に、応募書類に記載されている保有資格で判断をすることもできます。

法務担当者として、持っておくべき資格の有無で判断することは、求職者のレベル感を事前にはかることができます。法律に関する資格はたくさんあり、法律を学ぶ人には知的好奇心が高い人が多いため、資格保有者が多いです。

中には、法務に関する資格だけでなく、業務の幅を広げるために英語力を伸ばすTOEICの資格勉強をしている求職者も多いです。

英語力は、今後企業がグローバル展開していく際には必須の条件であり、社内外で必ず役に立つスキルです。

書類選考の際は、このように求職者がどのくらい資格を所有しているのか、その資格はどの程度業務に役立つのかをしっかりと確認するようにしてください。

士業資格

法律関連の資格と言えば、士業に関する資格があります。士業の資格を所有している求職者は、試験合格のために法律の勉強を重ねてきた人です。そのため、資格を所有しているだけで、法務の適性があると判断できます。

代表的な士業資格として次の資格として、以下6つが挙げられます。

  • 弁護士
  • 司法書士
  • 行政書士
  • 公認会計士
  • 税理士
  • 社会保険労務士

これらの資格の特徴は、難易度が高いということです。資格合格のためには、100時間以上の勉強が必須と言われており、これらの資格に合格しているということは、法律分野に関して高い関心がある人材だと判断できます。

個人情報保護士

法務担当者が所有している資格には、個人情報保護士という資格もあります。

個人情報保護士は、個人情報保護に関する知識や技能を持つことを証明する資格です。一般社団法人の全日本情報学習振興協会が実施している試験であり、個人情報保護法の施行に伴い、企業が適切に個人情報を保護することが求められるようになったことで、今かなり需要が高まっている資格といえます。

個人情報保護士の需要の高まりは、今後も企業に求められるスキルであり、法務の仕事にも必ず役立てることができる知識と言えます。

ビジネスコンプライアンス検定

ビジネスコンプライアンス検定は、ビジネスにおける法令遵守や倫理的な行動の実践などの、企業経営や法務の業務に必須なコンプライアンスに関わる知識やスキルを証明できる資格です。

ビジネスコンプライアンス検定は、法律の知識というより、ビジネスの側面から見た際に、危機管理やリスク管理の能力があるかを証明できる資格です。

近年、コンプライアンスは様々な場面で重要視されています。あらゆる側面からの危機やトラブルに備えるためにも、ビジネスコンプライアンス資格は法務に適した資格といえます。

ビジネス実務法務検定

ビジネス実務法務検定は、企業が経営活動を進める上で必要な法律の知識や能力をはかる資格です。

企業の経営者や法務担当者など、ビジネスを促進していく中心人物や法律に関わる人に向けた資格と言われています。

ビジネス実務法務検定では、法律の知識はもちろん、契約書の作成やトラブル対応・解決など、実践的なスキルを証明できます。そのため、ビジネス実務法務検定を所有している求職者は、法務担当者として即戦力になることを期待しても問題ないといえます。

実務経験を尋ねる

法務担当者の採用をする際は、知識だけでなく、どの程度実務経験があるかスキルを確認するようにしてください。

企業によって、法務部の人数編成が異なります。大企業になると、あらゆるリスクに備え、大人数で法務部を設立し、より専門的な法務業務を行っている場合があります。一方で、中小企業の法務部だと、社外のリスクヘッジよりは社内のリスクヘッジに対する法務を担当することが多く、大企業とは経験が異なります。企業規模によって、実務経験は異なるので、必ず求職者には実務経験を確認するようにしてください。

そのほかにも、担当している法務の分野が異なるケースがあります。自社で採用する法務担当者には、どのような業務を任せたいかで求職者に求めるスキルが変わってきます。求職者が経験してきたスキルと照らしあわせて、採用するか判断してみてください。

求めるスキルがあるか

採用を開始する前に考えた求める人物像を元に、求職者に自社が求めるスキルがあるかは必ず確認するようにしてください。

法務担当者の業務は多岐にわたります。企業経営を円滑に進めるための法律関係のことだけでなく、契約法務・商事法務・知的財産・戦略法務・国際法務などの、他部署の従業員へのマネジメントや認識浸透の対策も求められます。

法務担当者だけが法律に対する意識を持っていても、企業経営はうまく推進されません。法務担当者を中心に、会社全体が法律に違反しない、且つ利益を出せるビジネスを推進していく必要があります。

そのためにも、法務担当者は他部署への認識浸透など、あらゆる面でのマネジメント能力が必須です。求職者にこの能力があるか、面接では確認するようにしてください。

人柄やコミュニケーション能力

すべての部署で人材を採用する際に大切なのが、人柄です。

いくらスキルがあっても、自社になじまない人柄や性格では、採用後のミスマッチにつながってしまいます。求職者の人柄や性格は、書類で判断できません。面接で、直接会話をすることで、話す雰囲気や回答の思考性、本人の価値観を聞き出すことで、自社に合う人柄なのかを判断するようにしてください。

また、面接の会話をスムーズにできるコミュニケーション能力があるかも確認すべきポイントです。法務担当者は、経営者やマネージャー、他部署などのあらゆる層の人とコミュニケーションをとる必要があります。相手に合わせた柔軟なコミュニケーションができる能力があるかは重要になるため、面接を通して必ず確認するようにしましょう。

採用したい人・向いている人の特徴

法務担当者として、企業が採用をしたほうがいい人、採用すべき人について解説をします。

法務担当者として、適性がある人を採用することが企業の法務業務を推進していくうえで重要なポイントになります。法務担当者にはどのような人が向いているか、その特徴についても解説をするので、参考にしてみてください。

法律知識や法律に対する興味・関心がある

法務の業務は、あらゆる法律に精通している必要があるため、一般的に難易度が高い業務です。そのため、法律に対して深く関心や興味があり、その分野を極められる人が法務担当者に向いているといえます。

法務の仕事は、様々な法律に触れる機会が多いです。法律に無関心だったり、無知の人が法務の業務に追行すると、なかなかなじめず、すぐにリタイアしてしまう傾向があります。一方で、法学部出身の人や法律に対する興味がある人は、難しい法律に対しても忍耐強く学んでいこうという気持ちがあるため、できる限り法律について学んできた人を採用するようにしましょう。

もし、経歴上法律に関わる機会がなかった場合は、どの程度法律に対して興味・関心があるかは確認をしてください。

法律は、世の中の変化に合わせて変更されていきます。日々の情報が知識につながるため、できる限り法律に対しての関心や興味がある人を採用することをおすすめします。

コミュニケーション能力が高い

全ての職種で必要とされるのが、コミュニケーション能力です。法務担当者にも、業務を円滑に進めていくうえで、必ずコミュニケーション能力が求められるため、コミュニケーション能力がある人を採用するようにしましょう。

法務の業務では、従業員やお客様、取引先など、社内外関わらず、多くの人と関わる機会があります。法務の業務を行う上で、最も重要なことは相手や状況に応じた適切で冷静なコミュニケーションをとることです。法律問題になった際、多くの人が感情的になってしまい、十分なコミュニケーションが取れない事態が発生する場合があります。その結果、問題が悪化してしまうケースも少なくありません。そういった状況でも、法務担当者は冷静な判断で、状況に合わせたコミュニケーションをする必要があります。

また、法律は難しい内容が多く説明してもなかなか相手に理解されないことが多いです。法務担当者は、相手にわかりやすいように言葉を砕いて、相手の立場に立って説明をする必要があります。

これらの要因から、法務担当者にはコミュニケーション能力が必須だといえます。

リスクマネジメント能力が高い

法務担当者は、企業経営を進めていくうえで、今後起こりえるリスクに対して、法律を用いて事前に防ぐ役割が求められます。トラブルを予見し、それに対して契約書や就業規則等であらかじめ対応することが、法務担当者には求められているため、リスクマネジメント能力が高い人が向いているといえます。

法務の経験や法律知識がある求職者であれば、おそらくリスクマネジメント能力があるはずです。また、経験や知識が乏しい求職者でも、慎重な考え方や先を見て計画を立てる力があるならば、リスクマネジメント能力があることが多いです。

リスクマネジメント能力は、すぐにつけられる能力ではありません。リスクマネジメント能力を備えている人は法務担当者の適性があると判断して問題ないため、積極的に採用するようにしましょう。

交渉力が高い

コミュニケーション能力を活かし、取引相手やお客さま、相談者に納得してもらえる交渉力がある求職者は、何かトラブルが発生した際でも自社に良い条件での契約・解決方法で進めることができると考えられます。そのため、法務担当者に向いているといえます。

どんなにコミュニケーション能力があっても、自社に有利になる交渉ができなくては意味がありません。相手を納得させ、双方が合意の上で物事を円滑に進めていくための交渉力は、法務に必須のスキルです。このスキルがある法務担当者は、自社の強力な戦力であり、企業経営を円滑に進めていくうえで、重要な存在になります。

企業がトラブルに巻き込まれた際も、自社に有利になる手段で解決まで導いてくれるため、必ず交渉力がある人を法務担当者として採用するようにしましょう。

知的好奇心や向上心がある

法律知識に加え、知的好奇心や向上心がある人は法務担当者に向いています。

世の中の変化に合わせ、法律やビジネス環境は変化していきます。この変化に合わせて柔軟に対応できるためには、常に高いアンテナをもって情報収集を行い、自身の知識を更新していく必要があります。そのため、知識や情報に対する好奇心や、その力を伸ばしたいと向上心を持っている人が法務担当者に向いているといえます。

近年では、定期的に起きる会社の不祥事や炎上の問題に「昔からやっていたことだった」「業界では当たり前だった」など、時代の変化に対応できていなかった様子が伺える回答が多いです。それでは、企業のイメージは下がってしまい、経営もうまくいきません。

法務担当者には、常に変化に対応でき、リスク管理の観点から時代に合わせた対応ができる能力が求められているため、向上心がある人が向いているといえます。

他の管理部門の知識・スキル

法務担当者として、業務を行う上で必要になる知識は、法律だけではありません。

法務担当者には、自社が有利になる契約や交渉などが必要になるため、法律の知識だけでなく、会計、財務、税務などの幅広い知識を持っていることが重要です。そうすることで、より自社に対して有効な契約書や規定を作ることができます。

法律は一般常識に比べると難しいです。しかし、この難しい法律を学んでいる人材、知識を持っている人材は知的好奇心が強い方が多いため、法律以外の知識である会計や財務についても学んでいる人が実は多いです。

より優秀な法務担当者の採用を目指しているのであれば、幅広い知識を持っている人を法務担当者として採用するのがおすすめです。法務担当者として、自社で必ず活躍してくれる人だと期待してもいいでしょう。

法務担当者を理解して、採用成功へ

年々、企業のコンプライアンスは重要視されるようになっています。これまで見過ごされていた法令違反や不祥事でも、最近は厳しく取り締まられ、ネットやメディアに取り上げられた結果、イメージを下げてしまう企業が多く存在しています。

そうならないためにも、企業では優秀な法務担当者を採用し、法令遵守やトラブル対処に対して事前に準備をしていく必要があります。法務担当者を採用する際は、求職者が持っているスキル確認や採用するコツが必須になってきますが、採用を成功させた際には企業経営の成功につながるでしょう。

株式会社WARC HRtech CSマネージャー 栗田 謙人

2021年にSYNCAのカスタマーサクセスとしてWARCにジョイン。コーポレート領域に特化し、求職者の転職支援から企業の採用支援の双方に従事し、BizDevとしても機能の企画立案などに携わる。