ノウハウ

営業事務の年収はどのくらい?年収アップの方法やスキルや資格を紹介

栗田 謙人
更新日:2024/04/02

営業事務の仕事は、営業担当者のサポートを中心に一般的な事務作業や顧客対応もあり、非常に幅広いのが特徴です。事務系職種の中では年収も多い方ですが、実際どのぐらいの年収があるのか知らない方が多いでしょう。

この記事では、営業事務の平均年収を始め、営業事務のメリット・キャリアアップやキャリアチェンジの方法・持っていると有利な資格まで紹介します。

目次
  • 営業事務の平均年収
  • 営業事務に転職して成功する人の特徴
    • サポートが得意、臨機応変な対応が苦でない人
    • 誰とでも円滑にコミュニケーションを取れる人
    • 細かい業務を正確かつ地道にこなせる人
    • 営業経験がある人・目標達成意識の高い人
    • いつも笑顔で明るく働ける人
  • 営業事務のメリット・やりがい
    • キャリアアップ・キャリアチェンジがしやすい
    • ビジネスに対する知識や感覚を身に付けられる
    • Excel、Word、PowerPointなどのPCスキルが身に付く
  • 営業事務への転職に有利な資格
    • MOS
    • 秘書検定
    • 日商簿記
    • TOEIC Listening & Reading Test
    • ビジネス文書検定
    • ビジネス実務法務検定
    • ビジネス・キャリア検定
  • 営業事務の年収は基本的に高額で年収アップも目指せる
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営業事務の平均年収

厚生労働省の令和4年賃金構造基本統計調査によると、営業事務の平均年収は471.4万円です(※1)。スキルや経験が豊富な方だと、年収500万円以上になる場合もあります。厚生労働省の令和4年賃金構造基本統計調査によると、一般事務職の平均年収は490万円(※2)、国家公務員の行政事務は平均年収437.4万円(※3)なので、営業事務の年収は事務職の中でも比較的高額です。

営業事務の年収は、企業の規模・年齢・担当する業務の範囲・スキルや経験によっても変わります。企業の規模が大きい・勤務年数が長い・広範囲の仕事を担当していると年収が高くなるのが事実です。逆に、小規模の企業・未経験の方・若い方だと年収が低くなり、特に、未経験の方・若い方の場合は年収200万円以下になるケースもあります。

また、営業事務は営業担当者の進捗に合わせて仕事をする必要があるので、事務職の中では残業が多いのも特徴です。残業が多いとそれだけ収入も多くなります。

(※1)参考:厚生労働省職業情報提供サイト「営業事務」
(※2)参考:厚生労働省職業情報提供サイト「一般事務」
(※3)参考:厚生労働省職業情報提供サイト「国家公務員(行政事務)」

営業事務に転職して成功する人の特徴

営業事務の仕事にも、向いている方・向いていない方に分かれます。営業の仕事に向いている方の特徴を、企業から求められる人物像と合わせて紹介するので、参考にしてください。

サポートが得意、臨機応変な対応が苦でない人

営業事務は営業担当者のサポート役です。営業担当者が円滑に仕事を進められるよう、企業側は他人のために働くのが好きな性格で、常に気配りをしながら仕事ができる方を求めています。

臨機応変な対応が求められるのは、イレギュラーな予定変更や仕事の依頼が多い営業担当者や顧客の要望に対しスムーズに対応する必要があるからです。営業事務は、マニュアル通りに進めていく仕事ではありません。自分の頭で考え、積極的に動ける型でなければ、自分の仕事だけでなく営業担当者の仕事もスムーズに回らなくなります。

時間的・物理的に対応が難しそうな仕事も「どうすれば対応できるか」と常に最善策を考え出せる方なら営業事務で活躍できるでしょう。

誰とでも円滑にコミュニケーションを取れる人

営業事務の仕事は、社内・社外どちらの方ともコミュニケーションを取る必要があります。誰とでも円滑にコミュニケーションが取れる方なら非常に重宝されるでしょう。

営業事務は営業担当者に代わって顧客対応をするだけでなく、顧客の選定や契約成立後の発注なども業務の範囲に含まれています。社内の方と日頃からコミュニケーションを取りやすいように良好な関係作りをしておくと、仕事が円滑に回るようになります。

また、円滑にコミュニケーションを取るには、相手に合わせて適切な言葉遣い・話し方・聞き方を選べるよう、ビジネスマナーを身に付けておくのも大切です。

細かい業務を正確かつ地道にこなせる人

営業事務の仕事は1日のほとんどがPC作業です。細かいデータや数字の入力・顧客管理・請求書等の書類作成・プレゼンの資料作成などが主ですが、どれも正確さが求められます。細かい作業をコツコツこなせる力も必要です。

また、営業事務は仕事の範囲が広く、複数の業務をマルチタスクでこなさないと回っていけません。マルチタスクをこなすには、正確にスケジュールを組む力が役立ちます。

営業経験がある人・目標達成意識の高い人

営業事務の仕事は、営業の経験があると有利です。営業の仕事内容を理解していると、営業担当者の気持ちを理解しやすくなり、気配りをしながら仕事をしたり「一緒に目標を達成しよう。」という気持ちが強くなったりします。

また、営業事務の仕事は、目的意識を持って働ける方でないと職場の中核となるのは難しいでしょう。目的意識を持って働けるようになるには、作成している書類の内容を常に最新の状態にする・営業担当者の先回りをして仕事をする・自社製品やサービスについてよく理解しておくなどを心がけてみてください。

いつも笑顔で明るく働ける人

営業事務の職員は1日中オフィスで仕事をしています。いつも笑顔で明るく働ける、ムードメーカーの役割を果たせる方は、社内全体の雰囲気を和やかにできる存在です。

特に、営業事務の方がサポートする営業担当者は、顧客との関わりや目標達成のため、日々神経をすり減らしています。営業事務の方がオフィスを和やかで心が休まる雰囲気にしていると、営業担当者はオフィスに戻るだけで元気を取り戻せるでしょう。和やかで心が休まるオフィスにするには、さまざまな職員への気配りも忘れないようにしてください。

営業事務のメリット・やりがい

営業事務の仕事には、多くのメリットややりがいがあります。一般的によく言われている3つのポイントについて解説するので、参考にしてください。

キャリアアップ・キャリアチェンジがしやすい

営業事務の仕事は、キャリアアップもキャリアチェンジもしやすいのがメリットです。キャリアアップは、営業担当者のサポート役として顧客の対応をしていると自然にできます。働きながらPC関係・秘書検定・簿記などの資格を取るのもよい方法です。

営業事務からキャリアチェンジをするなら、秘書・経理・英語力を身に付けましょう。英語力を付けると、貿易事務や英文事務の仕事にキャリアチェンジするのも可能になります。

ビジネスに対する知識や感覚を身に付けられる

営業事務は営業担当者とも頻繁に接するので、ビジネスに関する幅広い知識や感覚が自然に身に付きます。営業事務はさまざまな営業部に所属する部署で、会社の中核に近い存在です。会社の中核に近いところにいながらさまざまな部署と連携していると、自社製品やサービスだけでなく、自社が関わる業界の動向などの知識も身に付くでしょう。

また、顧客との対応をしていると、顧客の要望を組みながら対応する力を身に付けられます。コミュニケーション能力はあらゆる職種・業界で求められる重要なスキルです。

Excel、Word、PowerPointなどのPCスキルが身に付く

営業事務では、ほかの事務職より高いPCスキルが求められます。Excel・Wordも基本操作だけでなく、ショートカットキーや表計算の知識がないとスピーディに仕事を進められなくなるでしょう。また、営業事務ではPowerPointを使った資料作成の仕事も多いのが特徴です。

PCスキルは毎日の業務の中でも自然に身に付きます。より高度なPCスキルを身に付けたい方には、独学でPCの勉強をする・PC関連の資格を取るなどの方法がオススメです。

営業事務への転職に有利な資格

営業事務に転職する際に有利になる資格はいくつかあります。現在の会社で働き続ける場合でも、資格手当のある会社なら収入が増えるので、ぜひ取っておきましょう。どの資格もスキルアップにつながるものばかりです。

MOS

MOSはマイクロソフト社が主催する検定で、Word・Excel・PowerPointの知識やスキルをはかる国際資格です。世界中で通じるので、海外で働きたい方が取るのにも適しています。
MOSの資格が有利になるのは、以下のような業務をするときです。

  • プレゼンや自社のケーパビリティなど資料作成業務
  • 請求書発行や収支管理など書類作成の業務
  • 収支計算書の作成やデータ管理の業務

MOSは、営業事務で必要なPCスキルを有するのを証明するのに適した資格です。試験内容は実用的なもので、難易度も低く設定されています。受験資格の制限もないのでぜひ取得しましょう。試験の実施回数が多く、オンラインでオフィスや自宅で受験できるのも長所です。

秘書検定

秘書検定はビジネス用語・敬語・情報管理・ビジネスマナーなどの知識を測る資格試験です。本来は秘書の仕事を目指す方のための資格ですが、社会人としての常識を学べます。営業事務はもちろん、さまざまな仕事で役立つのでぜひ取得しましょう。検定に合格して証明できるスキルは、以下のようなものです。

  • ビジネスマナーや正しい敬語の使い方が身に付いている
  • 社会人としての基本的な常識がある
  • 経営者などの業務が円滑に進むようサポートする能力がある

秘書検定は、空き時間にテキストで勉強するだけで合格を目指せるのもよいところです。就職に有利とされる2級の試験は筆記試験だけなので、面接が苦手な方でも気楽に受けられます。資格試験としての難易度は低めですが、秘書検定2級の合格率は50%程度なので、しっかり勉強をして臨んでください。

日商簿記

日商簿記は、毎日の営業活動で発生するお金の動きを記録・計算・管理する「簿記」の知識と技能をはかる資格試験です。日本商工会議所と各地の工業会議所が主催しています。営業事務の仕事で役立つのは、以下のような項目です。

  • 各種契約書の作成
  • 請求書の作成
  • 入金確認

日商簿記に合格していると、会計に関する知識だけでなく、書類作成の知識を持っているのも証明できます。営業事務への転職で取得するなら、2級を目指しましょう。日商簿記2級では商業事務と工業簿記の両方の試験があります。経営内容の把握・企業活動や会計実務から適切な処理や分析を行う力を証明できるので、事務系以外の仕事を目指す方にもオススメです。

TOEIC Listening & Reading Test

TOEIC Listening & Reading Testは、リスニングとリーディングの試験をマークシートで回答する試験です。試験内容は英文のみで、試験結果は合格・不合格ではなく、0点~990点までの点数で表されます。営業事務の仕事では、外国人の顧客の対応をするときや、海外で働きたい場合に役立つでしょう。

営業事務への転職が目的で受験する場合は、スコア600点以上を目指してください。スコア600点台なら、英語の短文・長文がある程度理解できる・基本的な読み書きはできる・英語で意見を述べられるレベルであるのを証明できるスコアです。

ビジネス文書検定

ビジネス文書検定は、ビジネス文書の書式や独特の言い回しに関する知識と、実際に書類作成をする能力を証明できる検定試験です。営業事務でも事務作業の能力を証明するのに役立つので、ぜひ取得しましょう。試験のレベルは1級・2級・3級の3段階で設定されていて、試験内容は、2級と3級は選択問題、1級は選択問題と実技試験があります。

営業事務への就職や転職を有利にするなら、2級以上を目指してください。ビジネス文書検定2級を持っていれば、「自分はこの会社の即戦力になれる。」旨を履歴書や職務経歴書でアピールできます。また、ビジネス文書検定は、御礼などの手紙の書き方も身に付くのも良いところです。

ビジネス実務法務検定

ビジネス実務法務検定は、実務で役立つ法律の知識をはかる検定です。あらゆる業界で通じる法律知識を身に付けられるので、営業事務への就職・転職を考えている方にも適しています。営業事務でビジネス実務法務検定が役立つのは、契約書や誓約書を作成する場面です。

また、ビジネス実務法務検定はキャリアアップ・キャリアチェンジの両方で力を発揮します。就職・転職だけでなく、将来管理職を目指したい方にもオススメです。実務スキルの向上させる目的で取るなら、2級以上を目指しましょう。2級以上に合格していれば、企業法務のスペシャリストとして認めてもらえます。

ビジネス・キャリア検定

ビジネス・キャリア検定は、特定の職種に必要な専門知識のスキルをはかる検定試験です。業務に必要なスキルを体系的に身に付けられます。直接就職や転職に役立つ資格ではありませんが、社会人としての基本的なスキル・自己学習のきっかけ作り・自己分析に役立つので、毎年多くの方が受験しています。

ビジネス・キャリア検定は8分野で試験を設定していて、受けたい分野を選んで受けられるのが特徴です。営業事務の仕事・就職・転職に役立てるなら、「営業・マーケティング」・「経理・財務管理」・「生産管理」・「企業法務・総務」を選ぶとよいでしょう。

営業事務の年収は基本的に高額で年収アップも目指せる

営業事務の年収は、事務系の仕事としては高額です。同じ会社で長く勤務してスキルを磨く・営業事務に役立つ資格を取る・自分から積極的に仕事をするなどをすると、さらに高い年収を目指せる可能性があります。就職後も自己研鑽を怠らないようにしましょう。

営業事務の仕事で年収アップする方法には、転職もあります。転職をする場合は、スキルを高めたり資格を取ったりするだけでなく、なるべく都市部にある企業を探すのがオススメです。

株式会社WARC HRtech CSマネージャー 栗田 謙人

2021年にSYNCAのカスタマーサクセスとしてWARCにジョイン。コーポレート領域に特化し、求職者の転職支援から企業の採用支援の双方に従事し、BizDevとしても機能の企画立案などに携わる。