ノウハウ

「サプライヤー」とは?業界ごとの意味合いや間違いやすい「ベンダー」や「メーカー」との違いを解説

栗田 謙人
更新日:2024/02/06

「サプライヤー」という言葉を耳にはするものの、意味を説明できますか?。業界ごとの意味合いや、似ている言葉である「メーカー」「ベンダー」との違いがわかると、単語の正しい使い方がわかるでしょう。

この記事では「サプライヤー」の意味や、間違いやすい言葉との違いについて解説します。

目次
  • サプライヤーとは?
    • 英語の「supplier」との違いは?
  • サプライヤーとメーカー・ベンダーとの違い
    • メーカー(maker)とは、製品を作る業者
    • ベンダーは(vendor)とは販売する人
  • 業種ごとの意味合いの違い
    • 旅行業界
    • IT業者
    • 貿易業界
    • 食品業界
  • サプライヤーを指す対象は業界によって異なる
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サプライヤーとは?

サプライヤーとは「供給先」「仕入れ先」を指すビジネス用語です。企業活動に必要な材料やサービスを供給する売り手のことで、以下のように業界によって扱うものは異なります。

小売業 卸売業者やメーカー
製造業 部品や原材料メーカー
旅行業 宿泊施設や航空・鉄道会社

上記の例のように、サプライヤーとは特定の業界を指す言葉ではありません。企業が製品を作るのに必要な資材や、サービスを提供する売り手は、すべてサプライヤーと呼べます。

英語の「supplier」との違いは?

カタカナで用いられるサプライヤーは、英語の「supply」を語源とした言葉です。英語の「supplier」は、カタカナ語のサプライヤーと同じく供給先や仕入れ先という意味で使われます。

ただし、カタカナ語のサプライヤーが「サービス」や「商品自体」など、供給されるもの全般を指すのに比べ、英語の「supplier」は少し対象が限定的です。商品を作るための材料である「部品」「原材料」などを供給する側、という意味合いで使われます。

サプライヤーとメーカー・ベンダーとの違い

サプライヤーの意味がわかったところで、似ている言葉の「メーカー」「ベンダー」との違いが気になる人も多そうです。サプライヤーと混同しがちな単語ですが意味合いはまったく異なるので、それぞれの役割の違いを理解しましょう。

メーカー(maker)とは、製品を作る業者

英語のmakerは「作り手」を広く意味する言葉ですが、カタカナ語のメーカーは製造業者を指します。メーカーとサプライヤーの役割の違いは、以下の通りです。

  • メーカー:製品を作る製造業者
  • サプライヤー:メーカーに原材料や部品、サービスを供給する業者

メーカーから見たサプライヤーは、製品を作るための資材を供給してくれる業者となります。

ベンダーは(vendor)とは販売する人

「売る」の意味を持つ「vend」を語源としたベンダーは、販売者を指す言葉です。ベンダーとサプライヤーの役割の違いは、以下の通りです。

  • ベンダー:仕入れた商品を消費者に売る人
  • サプライヤー:商品を作るために必要な資材を供給する業者

ベンダーとサプライヤーの大きな違いは、顧客の対象にあります。ベンダーの顧客は商品を実際に使う消費者であるのに対し、サプライヤーは製造を行う業者が対象です。ベンダーとサプライヤーでは、相手にするお客さんの種類が異なります。

業種ごとの意味合いの違い

前述したとおり、サプライヤーを指す対象は業界によって異なります。ここでは業界ごとの意味合いや対象をまとめるので、違いを参考にしてください。

旅行業界

旅行業界のサプライヤーは、以下のような旅行を構成する素材すべてをいいます。

  • 宿泊施設
  • 土産店
  • 観光施設
  • レストラン
  • 鉄道・バス・航空会社

旅行業界でのサプライヤーは製造業とは異なり、ものや材料よりもインフラやサービスなどで構成されることが特徴です。また、近頃の旅行業界では、協業の観点からサプライヤーを関係機関と呼ぶ場合もあります。

IT業者

IT業者のサプライヤーは、クライアントに対して以下のような製品やサービスを提供します。

  • ソフトウェア、ハードウェア
  • クラウドサービス
  • セキュリティソリューション
  • コンサルティングサービス
  • 保守・サポート
  • データ解析・ビジネスインテリジェンス

ただし、IT業界は多重下請け構造と呼ばれるシステムをとるため、サプライヤーの捉え方が独特です。多重下請け構造では、クライアントから委託された業務を二次請け、三次請けと下請け企業に流して成果物を作り上げます。ITはほかの業界と比べると、サプライヤーの連鎖が起きやすい構造になっているのです。

貿易業界

貿易業界では、輸入企業か輸出企業かによってサプライヤーが異なります。輸出企業の場合、国内の製品を海外に供給するため、サプライヤーは国内の製造業者や卸売業者です。一方、輸入企業の場合は海外製品を国内に仕入れるため、サプライヤーは外国の輸出企業となります。

  • 輸出企業:サプライヤーは国内企業(製造業や卸売業やなど)
  • 輸入企業:サプライヤーは海外の輸出企業

また、輸入企業は仕入れた製品をほかの会社に供給する立場です。供給される側の会社から見ると、輸入企業はサプライヤーでもあります。

食品業界

食品業界では、消費者のもとに商品が届くまでに下記のような流れを辿るため、それぞれの立場によってサプライヤーは異なります。

  1. 農業や漁業から原材料を仕入れる
  2. 食品メーカーで開発・製造する
  3. 小売店が仕入れる
  4. 消費者が購入する

小売店は食品メーカーから商品を仕入れ、店頭で販売する流れが基本です。小売店の視点からすると、サプライヤーは食品メーカーとなります。また、食品メーカーが商品を作るには、第一次産業である農業や漁業から原材料を仕入れる作業が必要です。食品メーカーの立場だと、サプライヤーは農業・漁業などの第一次産業といえます。

サプライヤーを指す対象は業界によって異なる

サプライヤー自体は「供給者」「仕入れ先」という意味を持ち、商品を作るための材料やサービスを提供する立場を指します。ただし、業界によってサプライヤーが指す対象は異なるため、業種特有の構造への理解が必要です。

サプライヤーの意味を知り、業界研究や転職活動に役立てましょう。

株式会社WARC HRtech CSマネージャー 栗田 謙人

2021年にSYNCAのカスタマーサクセスとしてWARCにジョイン。コーポレート領域に特化し、求職者の転職支援から企業の採用支援の双方に従事し、BizDevとしても機能の企画立案などに携わる。