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公認会計士の資格勉強におすすめの予備校5選!選び方や費用の抑え方について解説

栗田 謙人
更新日:2023/12/10

三大国家資格として有名な公認会計士。難易度が高い公認会計士の勉強方法に悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

今回は、「独学では勉強できないから予備校に通いたい」「おすすめの予備校を知りたい」と悩んでいる方へおすすめの予備校を紹介します。予備校選びや費用を抑えるポイントについて解説もしているので、最後まで読んで参考にしてみてください。

目次
  • 公認会計士とは
  • 公認会計士の予備校とはどんなところ?
    • 入学時期・期間
    • 費用
  • 通学制・通信制のメリット・デメリット
    • 通学制のメリット・デメリット
    • 通信制のメリット・デメリット
  • 公認会計士を目指すのにおすすめの予備校
    • 資格の学校TAC
    • 資格の大原
    • CPA会計学院
    • LEC東京リーガルマインド
    • クレアール
  • 公認会計士の予備校選びで注目するポイント
    • 講座の価格
    • 合格実績
    • 講師
    • カリキュラム
    • サポート体制
    • 勉強に費やせる期間
  • 公認会計士の予備校費用を抑える方法
    • 教育訓練給付制度
    • 予備校のキャンペーン制度
    • 教育ローン
  • 自分に合う予備校で公認会計士を目指そう

公認会計士とは

公認会計士とは、会計監査のプロフェッショナルといわれる国家資格の最高峰の資格です。公認会計士になるには、公認会計士試験に合格する必要があります。試験合格には、3,000時間以上の勉強が必要といわれており、一般的には合格まで2〜4年かかる難易度が高い資格です。

公認会計士の仕事内容は、企業監査・会計・税務・コンサルティングなど、幅広いです。監査は、公認会計士のみが行うことができる独占業務になるため、希少価値が高く企業からの需要が高い業務といわれています。また、社会的ステータスが高くあこがれる方が多い職業です。

参考:公認会計士とは?|資格を取得する方法や仕事内容、年収・やりがい・将来について解説

公認会計士の予備校とはどんなところ?

一般的に公認会計士の予備校は1〜2年程度通う方が多いです。予備校は、学校によって期間や学費が異なります。

今回は公認会計士の予備校について一般的な基準を解説するので、参考にしてください。

入学時期・期間

公認会計士の予備校は、春コースや秋コースなど、さまざまなコースが用意されています。そのため、入学時期は決まっておらず入りたいときにいつでも入学可能です。

入学後の期間としては、1.5年〜2年が一般的です。多くの受験者が2年コースで入学し、2〜3年かけて試験合格を目指しています。

既に公認会計士の勉強を始めている方向けのコースもあるので、自分のレベルに合わせてコースを選択できます。

費用

予備校の費用は、だいたい75〜85万円です。ただし、コースの内容や学習機関によって異なるので注意してください。

また、公認会計士の予備校でも、学校の規模やレベルに合わせて費用が異なる場合があります。大手といわれる予備校だと、75〜85万円です。中堅だと45〜60万が相場だと考えておきましょう。

大手と中堅の差は、合格者数です。毎年合格者の80%(※1)程度が大手予備校出身者といわれているため、大手予備校のほうが費用は高いですが合格率は高くなる傾向があります。

(※1)参考:CPA会計学院

通学制・通信制のメリット・デメリット

公認会計士の予備校では、通学制と通信制の2コースが必ず用意されています。

通学制と通信制では特長が異なるため、以下ではメリット・デメリットについて解説します。2つのコースを理解した上で、自分に合う勉強方法を選択しましょう。

通学制のメリット・デメリット

通学制のメリットとデメリットは、以下のとおりです。

【メリット】

  • わからない点を講師に直接質問ができる
  • 周りに一緒に勉強をする仲間ができるため、勉強のモチベーションが上がる

【デメリット】

  • 通学に時間がかかる
  • 周りの友達とだらけてしまう可能性がある

勉強仲間がいるとやる気が出る方や、家で勉強するとだらけてしまう方には通学制が向いています。また、わからない点をすぐに講師に確認できる点も通学制のメリットです。初めての勉強で不安な方は、通学制を選択してみましょう。

通信制のメリット・デメリット

通信制のメリットとデメリットは、以下のとおりです。

【メリット】

  • 通学にかかる時間を削減し、勉強時間に使える
  • 自分のペースで勉強を進められる

【デメリット】

  • 一緒に勉強を頑張る仲間ができない
  • 講師に直接質問をすることができない

もちろん、通信制でも講師に質問をすることは可能です。ただし、メールや電話での質問になるため、直接解説を受けることができません。また、1人で勉強しているとだらけてしまう方には向いていないです。

1人で集中して勉強を進めたい方は通信制にしてみましょう。

公認会計士を目指すのにおすすめの予備校

多数ある公認会計士の予備校の中から、自分に合う予備校を選べるか不安を感じている方は多いのではないでしょうか。

以下では、公認会計士の勉強をする上でおすすめの予備校を紹介します。それぞれの特徴を理解した上で、予備校選びをしてみましょう。

資格の学校TAC

TACは、公認会計士に限らず、さまざまな資格合格者を出している大手予備校です。

TACの講師は、実際に公認会計士の試験に合格した人のみを採用しているため、講師自らの経験や知識を活かした講義で、合格まで導いてくれます。

また、TACはコースが豊富なため、自分に合うコースを選択できます。わからない点は、講師に個別で質問や相談できるため、自分の弱点を強化しながら講師と一緒に合格を目指したい方におすすめです。

TACの高い実績と豊富なカリキュラムで、効率的に勉強を進めていきたい方は、検討してみてください。

参考:資格の学校TAC

資格の大原

資格の大原では、一発合格を実現するためのカリキュラムが組まれています。

勉強スタートの時点から、細かく計画が設定されます。そのため、計画に対して無理なく計画的に勉強を進められる点がおすすめです。

もし、計画した勉強スピードでは間に合わない場合は、適宜計画を見直し、最適なスピードで勉強を進められます。

また、授業の聞き逃しや欠席に対しての対応が充実している点も魅力です。振替講座や音声・映像配信で遅れた分をしっかりと学習することができるため、体調管理をしながら学習できます。

参照:資格の大原

CPA会計学院

CPA会計学院は、公認会計士の試験に特化した予備校です。そのため、公認会計士試験合格に対する圧倒的な実績を誇っています。

CPA会計学院の特徴は、学習方法です。考え方の基礎を固める指導に徹底した学習法方法を導入しているため、各科目の基礎知識から身につけられます。しっかりと基礎から学び、全体像をつかみたいという方にはおすすめでしょう。

参照:CPA会計学院

LEC東京リーガルマインド

LEC東京リーガルマインドでは、近年の公認会計士試験の傾向を分析し、短答式試験にいち早く合格できるカリキュラムが組まれています。

公認会計士試験では、短答式試験合格者は2年間試験免除になる制度が2005年以降導入されています。そのため、多くの受験者が先に短答式試験に合格し、その後2年間は論文式試験に集中する受験者が多いです。これらの背景から、LEC東京リーガルマインドの勉強方法は、効率的だといえます。

また、短答式試験と論文式試験の講義を分けているため、他の予備校より費用を抑えられる点が、LEC東京リーガルマインドの魅力です。

参照:LEC東京リーガルマインド

クレアール

クレアールは、通信専門の予備校です。そのため、他の予備校に比べると圧倒的に費用を抑えることができます。

費用では、合格目標1年コースで515万円から、合格目標2年コースが540万円から通うことが可能です。さらに割引適用もあるため、条件に当てはまる方はさらに安く通えます。

なるべく費用を抑えながら予備校に通いたいという方にはおすすめの予備校です。

割引内容には初学生対象でインターネット特待生試験を無料受験でき、最大35%費用を割引にすることがでる制度があります。試験内容は400〜600文字程度の作文です。

対象者は「一般の方」「国家試験等受験経験者」「学生」の3つに分かれており、対象者によって試験内容が異なります。費用を少しでも抑えたい方は挑戦してみましょう。

参照:クレアール

公認会計士の予備校選びで注目するポイント

予備校の特徴を理解しても、結局どの予備校が自分にとって最適か悩んでいる方に向けて、予備校を選ぶ際のポイントを紹介します。

予備校選びで、自分が特に重要視したいポイントは何か考えた上で、そのポイントに合う予備校を探してみましょう。

講座の価格

予備校に通う場合は、無理なく通える範囲で選ぶようにしましょう。特に費用は70万円程度かかる場合が一般的です。自分がどの程度費用を出せるか事前に考えてから予備校選びはしてください。

予備校によっては、割引制度を適用している場合があります。学生割引や社会人キャンペーン、時期によってもキャンペーンを行っている予備校も多いです。

自分の属性や入学時期によって費用は変動するので、気になる予備校のホームページは随時チェックしてください。

合格実績

予備校の合格実績は、必ず確認するようにしましょう。

合格実績が高い予備校は、合格までのカリキュラムや計画がしっかりしています。受験者一人一人に合わせた勉強計画で合格までサポートされるため、効率的に勉強を進められます。

せっかく高い費用をかけて予備校に通うならば、実績がある予備校がおすすめです。短期間での合格は、モチベーションを維持した状態で勉強を続けられます。モチベーションを維持したままの勉強で、学習時間を無駄にすることなく合格を目指しましょう。

大手予備校だと、費用は高くなりますがその分合格実績も高いので、気になる方は確認してください。

講師

予備校講師の経歴はばらばらです。

自身が公認会計士として予備校に通い合格した講師や、合格者以外が講師として勤めている場合があります。

公認会計士に合格をしている講師であれば、合格者ならではの受験経験や知識を活かした指導をしてくれます。実践で得た知識や経験談は、これから受験を控える方にとって、大変参考になるでしょう。できる限り資格を持っている講師に教わるようにしてください。

また、講師だけでなく実際に公認会計士としての実務経験がある講師が在籍している場合もあります。例えば監査法人、会計事務所の代表が在籍している講師です。それらの講師からは、実務に基づいた授業を受けられるので、より実践的な内容を学びたいという方におすすめです。

カリキュラム

予備校によってカリキュラム数が異なります。

豊富なカリキュラムがある予備校であれば、自分に合った授業やコースを選択可能です。自分に合うコースであれば、独自のペースで勉強を進められます。

カリキュラムでは、短答式、論文式に特化した講座や短期集中コースなどさまざまです。コースによっては、自分の弱点強化のためのコースや希望する合格時期に合わせた学習スケジュールを立てられるコースもあります。

また、すでに短答式試験に合格している受験者向けに論文式試験対策のコースもあるので、
予備校のコースは事前に確認してみましょう。

サポート体制

講師にすぐに質問できるサポート体制がある予備校がおすすめです。

予備校によって、サポート体制はさまざまです。勉強を進めていく中で、わからないことがあれば講師に直接質問ができるサポート体制が整っている予備校を選ぶようにしましょう。また、電話やメール、インターネットでも質問ができる予備校もおすすめです。

疑問があればすぐに質問ができる環境があると、勉強を中断することなく学習できます。

自分が気になっている予備校のサポート体制は充実しているか、自分の要望に合っているかは必ず確認をするようにしてください。

勉強に費やせる期間

学生や社会人など、自分の属性によって勉強できる時間は異なります。勉強時間や講座を受ける時間を柔軟に自分に合わせられる予備校を選ぶようにしましょう。

通学制であれば、自宅や職場、学校から近いほうが勉強に費やす時間を増やせます。通信制であれば、スマホやタブレットなど外出時も気軽に学習ができるほうが、隙間時間を効率的に勉強可能です。公認会計士に合格するためには、少しでも多くの時間を勉強に費やすことが大切です。

できる限り勉強に費やす時間を増やせる勉強方法や予備校を選ぶようにしましょう。

公認会計士の予備校費用を抑える方法

公認会計士の予備校に通うための費用は、決して安くありません。

できる限り予備校費用を抑えながら通いたいという人に向け、費用を抑える方法をご紹介します。通う費用を抑えた上で、勉強に集中し合格を目指してください。

教育訓練給付制度

教育訓練給付制度を利用すると、費用を抑えられます。

教育訓練給付制度とは、働く方の能力開発やキャリア形成に役立つ指定訓練を受けたときに、受講費の一部が支給される制度のことをいいます。

対象は、在職中の人や退職してまだ1年以内の人です。もし、自分がいずれかに該当する場合、申請すると制度を受けられるので、事前に確認してみましょう。

ただし、制度の受講費支給を受けられるのは、国が指定している講座のみです。受講したい講座が該当していないと意味がないので、事前に確認してみましょう。

また、先に自分で全額を支払ってから補助額を受け取れるので、事前に費用は用意しておいてください。

予備校のキャンペーン制度

予備校によっては、キャンペーンを実施している場合があります。その際は、キャンペーンを含めた実質負担額を比較してから予備校を選ぶようにしましょう。

例えば、インターネットで事前に入学したいコースを相談してから申し込むと、割引特典が受けられるキャンペーンもあります。また、学習期間によっても短答式試験は最大3回、論文式試験は最大2回の受験料を保証してくれる予備校など、さまざまです。

試験に合格した場合一定条件を満たせば合格祝いとして「合格お祝い金制度」を受けれる予備校や、複数年コースに申し込み、初年度に合格した受験者には2年目以降の受講費を返金する返金制度を設けている予備校もあります。予備校選びの際は、キャンペンーンの比較は必ず行うようにしましょう。

特に早期に合格をすればお祝い金がもらえるキャンペーンは、短期合格のモチベーションが上がるため、勉強時間を多く費やすことができる方にはおすすめです。

教育ローン

入学時点でまとまったお金がない方は、教育ローンがおすすめです。

教育ローンでは、カードローンやフリーローンよりも低金利に設定されているため、利息を低く抑えてお金を借りることができます。

ただし、社会人がお金を借りる際は、返せる見込みがある一定の収入が必要です。

教育ローンはあくまでローンのため、キャンペーンとは異なり、返済は必須なので注意してください。のちの返済を視野に入れてから利用を検討するようにしましょう。

自分に合う予備校で公認会計士を目指そう

公認会計士は、最高峰の資格です。そのため、難易度が高く試験対策は必須です。難易度が高いといわれている公認会計士に合格するには、予備校に通うようにしましょう。多数ある予備校の中で、自分に合った予備校を選び効率的に学習をすすめれば、公認会計士の合格につながります。

今回紹介した予備校選びのポイントを参考に、自分に合う予備校を選んで公認会計士の勉強に励んでください。

株式会社WARC HRtech CSマネージャー 栗田 謙人

2021年にSYNCAのカスタマーサクセスとしてWARCにジョイン。コーポレート領域に特化し、求職者の転職支援から企業の採用支援の双方に従事し、BizDevとしても機能の企画立案などに携わる。